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リボンの歴史

更新日:1月28日


リボンの歴史

知って語れる手芸の基礎知識

リボンについて詳しく知ることで、より製品に対して愛着を持ったり、より詳しく説明ができたり、今後のリボンの見方も変わってきますし、手芸の幅も広がってきます。このページでは手芸リボンに至るまでのそもそもの歴史を紐解きます。


近代のリボン文化の歴史と発展

オランダには、リントモーレン(Lintmolen)と呼ばれる小型の織物用手織機があり、「リント」とはリボンを意味するとされています。16世紀後半、ダンツィヒ(現グダニスク)の織布職人が「からくり機」としてリボン織機を発明しました。しかし、この革新的な技術はギルドの職人たちの職を脅かすものとして警戒され、市当局によって発明者は捕えられ、機械も禁止されました。

その後、オランダ製の多条機はヨーロッパ各地に伝わったものの、小規模生産者やギルドの反発、さらにはリボン生産で利益を得ていた都市貴族や支配者階級の規制・禁止によって普及は困難を極めました。

一方、イギリスのマンチェスターでは、ギルドや支配者層の影響が少ない自由都市という特性を活かし、多条機を用いたリボン織物の生産が発展。これが同地を工業都市として繁栄させる一因となりました。

17世紀のオランダでは、リボンを多用した装飾的なデザインが登場し、18世紀にはロココ様式が流行。服装だけでなく、帽子や靴の装飾にもリボンが使われるようになりました。この時代のリボンは、ただの装飾品ではなく、文化や流行を象徴する重要なアイテムとなったのです。


日本におけるリボン文化の浸透

一方で、日本には古くから、贈り物に添える水引や紐、細い布に特別な意味を込める文化が存在しました。これらの伝統的な価値観が西洋のリボン文化と融合することで、リボンが日本国内に広く浸透しました。現在では、贈答品の包装や結婚式、七五三などの儀礼にもリボンが多用されており、その文化的背景は特別な思いや敬意を表すものとして定着しています。




リボンは装飾や実用的な用途で広く使用されている布製品ですが、その歴史は非常に古く、実は紀元前の時代にまで遡ります。リボンの進化は文化や技術、ファッションの変遷とともに歩んできました。


古代のリボン

リボンの起源は、古代ギリシャ、エジプトや中国に見られます。エジプトでは、リネンや麻で織られた細い布が衣服や頭飾りに使われ、これがリボンの原型と考えられています。中国では、絹織物の技術が発展し、美しい絹のリボンが装飾品として重宝されました。

古代ローマやギリシャでも、リボンのような布を髪飾りや衣服の装飾に用いる習慣がありました。特に、宗教儀式や結婚式での象徴的な装飾として使われたことが記録に残っています。


中世ヨーロッパ

中世ヨーロッパでは、リボンは特権階級や貴族の象徴として使用されるようになりました。この時期、織物技術が進化し、絹やベルベットで作られた豪華なリボンが生産されました。特にフランスやイタリアでは、リボンはファッションの重要な要素となり、帽子やドレスに飾られました。

また、この時代にはリボン製造が産業として発展しました。フランスのリヨンなどでは、リボンを専門に製造する織物工場が増え、ヨーロッパ全土に供給されるようになりました。


ルネサンスとバロック時代

ルネサンス期になると、リボンはさらに広く普及し、装飾品としてだけでなく、服を締めるための実用的な道具としても使われるようになりました。この時期のリボンは多彩な色や模様が特徴で、貴族や王族の衣装には欠かせないアイテムでした。

バロック時代には、リボンが非常に華美に進化します。フリルやレースと組み合わせたリボン装飾が流行し、男女問わず豪華な衣装にリボンが使われました。フランスのルイ14世の宮廷では、リボンが特に愛され、贅沢なファッション文化の象徴となりました。


産業革命以降

18世紀後半の産業革命により、リボンの製造が機械化されました。それまで高価で一部の特権階級にしか手の届かなかったリボンが、大衆にも利用できるようになり、ファッションや家庭用品の装飾として広く普及しました。

19世紀になると、リボンは結婚式やギフト包装にも使われるようになり、現在の用途に近い形で使用され始めました。また、ヴィクトリア朝時代には、リボンは女性のヘアアクセサリーや装飾品として流行し、繊細で女性らしいアイテムの象徴となりました。


現代のリボン

20世紀以降、リボンの用途は多様化し続けています。衣服やアクセサリーだけでなく、ギフトラッピング、記念リボン、スポーツや行事での賞リボン、さらには社会運動の象徴としても使われています。たとえば、ピンクリボンは乳がん予防のシンボルとして知られ、赤いリボンはエイズ啓発運動の象徴です。

また、合成素材の登場により、リボンの質感や色、模様のバリエーションも飛躍的に増え、安価で多様な製品が市場に流通しています。現代ではリボンが単なる装飾品ではなく、文化やメッセージを伝えるツールとしての役割も担っています。

まとめ


  • 技術革新とリボン織機の進化: 19世紀に入ると、産業革命の影響でリボン織機もより高効率な機械に進化し、大量生産が可能になりました。これにより、リボンは上流階級だけでなく、一般大衆にも広がりました。

  • 現代のリボン文化: 現代ではリボンはファッションアイテムとしてだけでなく、インテリアやDIY、ギフトラッピングにも欠かせない存在となっています。また、社会的・文化的なイベントのシンボル(例: ピンクリボン運動など)としても多用されています。



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